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2014年 02月 28日

ハゲる前にした準備

抗癌剤と聞いて、真っ先に思い浮かべる事と言えば
「髪の毛が抜ける」ことである。

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この、当たり前のように植え付けられたイメージだが、理由が何なのかは自分が癌になるまで知らなかった。

前回の記事でも書いたが、癌細胞というものは正常な細胞に比べて分裂が早いのが特徴である。

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抗癌剤という薬は、その癌細胞の特徴である「分裂の早さ」を目印に攻撃を仕掛ける仕組みなのだ。

だがしかし、
実は正常な細胞の中でも「分裂が早い」という特徴を持ったものが幾つかある。

「分裂が早い」という特徴を持っているため、抗癌剤に攻撃されてしまうのだ。


その代表的なものというのは、
血液、消化器、そして毛髪である。

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抗癌剤からの攻撃により、それぞれ副作用という形で身体に現れてしまう。
これは避けることができず、結構苦しめられて散々な目にあった。

血液を作り出す機能が攻撃されることにより、白血球が低下し免疫力が落ちてしまった。
(白血球の低下により、緊急入院をする羽目になったエピソードは近いうちに描きます)

消化器が攻撃されることにより万年下痢気味となってしまった。
(人生で初めて脱糞して失神したエピソードについては、心の整理が着いたらいつか描こうと思います)


そんな中でも、一番精神的負担となり、癌患者を苦しめるのは「脱毛」であると思う。
女性にとって髪の毛が全て抜ける、というのは例えられない程にショックだし、想像が付かないほどの不安があった。

「いつかはまた生えてくるから」

そうは言われても1年、いやもっと長い間、自分は果たして頑張ることが出来るのだろうか?
抗癌剤を投与する直前は、毎晩落ち込んで悩んでいたりしたが、結論から言えば意外と平気だった。


今回は、そんなハゲ問題に関して
脱毛前に私がした準備についてお伝えしようと思います。



取り敢えず、ネットで調べることから開始。

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ウィッグは短めのものを選ぶと良いと世間ではよく言われている。これについては完全に同意である。

理由は様々あるが、
夏を越えるためにはロングだと暑くて仕方ないし、
シャンプーなどの手入れの手間等を考えても、ショートかボブのウィッグが断然にお勧めである。


1年以上も付き合うことになる、大事な相棒となるウィッグである。
これだけは時間をかけて唯一真剣に探した。

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医療用のものは値段が高すぎる為、可愛いファッションウィッグを血眼で探しまくる。
なかなか自分に似合いそうなものがない。



そんな中…


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実に可愛らしいショートヘアのウィッグを発見した。



ショートヘアのウィッグは、何故か前髪がモッサリしてBBAくさいものが多い中、とても珍しいタイプだった為、ほぼ即決で購入決定。

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相棒が決まったところで、次なる準備に取り掛かる。

自分の髪の毛をウィッグに合わせて切ることにした。
抗癌剤でハゲた後、ヅラを被る時に少しでも自然に移行出来る為の大切な儀式である。

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あんこさんもこんな事を言っていたし、
短くしておいた方がきっと何かとラクなはず。

私はずっとロングヘア、短くても肩にかかるボブだったため、
ショートにするのは人生初。
結構ワクワクしてしまった。(もうすぐ嫌でもつるっぱげになる事を忘れて)


ところで…
ショートヘアの有名人といえば誰かと考えてみると
私の大好きなミュージシャンのsalyuとか…

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マッシュでお馴染み、モデルの菊池亜希子とかが自分にとっての神様な訳です。

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だがしかし、顔面のポテンシャルが根本的に違う私は、まさかそんな注文出来る訳ありません。

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春菜ちゃん、ごめん。

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こうして、
謎のマッシュルームカットもどきが完成した。

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数日後、我が家に相棒(ヅラ)がやってきた。

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早速装着をしてみた…
が、事件が起こる。

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なんか違う。

と言うか、少しデカイ?


そう、
ファッションウィッグは医療用とは違うので、きちんと髪の毛が生えている人向けのもの。
当然、ちゃんと地毛が収まるように少し余裕を持った作りとなっているのだ。
加えて私は脳ミソの量が控えめである為、頭が小さめなのである!

購入したままの状態では駄目だと判断した私は、震える手でハサミを持った…。

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そして…

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地毛とほぼ同じシメジ型のヅラが完成した。

地毛では耳を出していたが、ウィッグでは耳かけが困難な為、少しだけ長めの仕上がりである。




余談だが、世の中には「ヘアエピテーゼ」という技術があり、抗癌剤治療を始める患者さんに似合うウィッグを作成し、治療期間中もウィッグのカットやメンテをしてくれて、治療終了後に脱ヅラ、地毛デビューをするまでの1年間ちょい、責任を持ってお付き合いしてくれる美容院がある。

私は、治療終了後に髪の毛が徐々に生えてきて、突然変異の陰毛みたいな手に負えない髪の毛をどうにかして早くヅラを外したいと思って、とある美容院に辿り着いた。

現在もよく通っているその美容院が、その「ヘアエピテーゼ」をやっており、もっと早く治療前に知っていたら絶対ここでウィッグ作ってたのに!と悔しい思いをしたものである。




話は逸れたが、こうして私は脱毛前の準備として
相棒のヅラを用意、
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地毛を短くカット、
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ハゲ頭に被る為の室内用の帽子の購入、
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以上が完了した。
さぁ、いよいよ始めての抗癌剤投与である!



次回予告!
はじめての抗癌剤の話の前に
「おまけ編:買って失敗したウィッグ達」
をお送りする予定です。






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by majissukaaa | 2014-02-28 12:27 | Comments(8)
2014年 02月 23日

癌が何かを知らない癌患者

初回の抗癌剤投与に向け、治療方針を自分で決めた旨を主治医に告げに病院に行った。

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2012年3月23日に、初回の抗癌剤投与が決定した。
身体に合うか分からず、重篤な副作用があってはまずいので初回のみ入院をして投与するらしい。

ところで…
そもそも、基本的な疑問がふいに私を襲った。


「私は癌…」


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そう。

「癌」「ガン」とはよく聞くし、それでたくさん人も死んでいるので、なにやら怖いものであるということは推察出来るのだけれど、具体的に何なのかが分からない。

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調べてみたところ、
正常な細胞というのは、増え過ぎず、減り過ぎず、バランスを保つようになっているのだという。

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ところが「癌細胞」というものは、そのバランスが崩れて、無尽蔵に細胞分裂を繰り返して増殖するのだという。
これがいずれ、正常な細胞にも浸潤していったり様々な悪さをするそうだ。
また、細胞が増殖するためには栄養が必要なので、人の体力をどんどん奪うらしい。癌患者の方が痩せてゆくのはそのせいだとも言われている。

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では、何故癌になるのだろうか。

その原因とは…

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明確な原因はよく分かりませんでした。



一説には、食生活の欧米化や、

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遺伝によるものが強い言われているが、決してそれだけという訳でも無いのだという。
細胞の突然変異、謎だ。
実にミステリアスである。


しかし、
癌というものが一体何者なのかが少しだけ分かった気がした。


これで、心して抗癌剤治療に臨めるぞ…!
覚悟してやがれ、畜生め。
やるぞ、このヤロー!




しかし、再び基本的な疑問が私を襲った。

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そ、そういえば…


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「抗癌剤」ってよく言葉に出してるけれど、一体なんなんだ…
そういえばよく知らない…


抗癌剤とは…?
様々な妄想がジェットコースターのように駆け巡る。

錠剤を飲むのだろうか。

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謎の電気を浴びせられるのだろうか。

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ま、まさか…

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まさか、そんな訳無いよな
震えながらググる

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なるほど!

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どうやら、私のやる「抗癌剤」は点滴のことらしい。


基本的な疑問が解決したところで、いよいよ抗癌剤治療への心の準備が万全に整った。

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兎にも角にも、
抗癌剤投与がいよいよ始まる。

こうして、つじの闘いのゴングが鳴ったのであります。


次回予告「入院前のハゲ準備」


次回に続く!
心して待て!










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by majissukaaa | 2014-02-23 10:14 | Comments(6)
2014年 02月 19日

あんこさんと出会った夜

阿佐ヶ谷に、とある一家が暮らしている。

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K一家である。

私が10年以上前に阿佐ヶ谷に住んで、漫画喫茶などでアルバイトをしている時、一人の女性に出会った。


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すらんさん(本名)である。



アルバイト先の漫画喫茶は友人が紹介してくれたのだけれど、すらんさんは同じく元々そこでアルバイトをしており、紹介してくれた友人を介して交流を持つようになった。

朝までゲラゲラ笑いながらグラップラー刃牙の漫画を模写したり、私がバイト最後の日に店内で餞別と称して生乳を見せてくれたりと、思い出には事欠かないのだけれど、私が実家に引っ込んだタイミングで疎遠になっていった。

ただ、SNSを通しての交流は続き、すらんさんの出演する舞台を観に行ったり、恋に悩んだ時に相談の長文メールを送ったりと、細々とではあるが何かとお世話になり続けていた。

癌が分かった時、
「すらんさんに相談しよう」直感的にそう思った。


すぐにメールが返ってきた。


【件名:あんこちゃんって分かるかな】
つじは会ったことなかったかな?
いつも一緒に酒を飲んでいる仲間の中に、あんこちゃんという人が居るんだ。
彼女も乳癌なんだよ。抗癌剤で髪の毛も抜けたけど、一緒に飲んだ時はヅラ外したりして馬鹿騒ぎしてるんだ。
チューくんという旦那さんが居て、いつも仲良く二人寄り添っているんだよ。一度つじに会わせたいな。


なんという偶然なんだろう。
まさかこんな身近(母親以外で)に同じ病気の人が居るなんて!

程なくして、SNSを介し交流を持つようになった。
色々気になること、不安なこと、私が質問したことに対してあんこさんは丁寧に答えてくれた。


私は抗癌剤をやることを決断してはいたけれども、
どうしても不安で、モヤモヤする気持ちが消えなかった。
拭えない孤独感に押し潰されそうになっていた。
きっとあんこさんはそれに気付いたんだと思う。

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2012年3月上旬。
こうして、私はあんこさんと念願の対面を果たすこととなった。


※余談だが、私が各所でよく使用する「まだまだ死ぬ気配はありません」は、この時のあんこさんのメッセージに非常に感銘を受けた為、勝手に使わせて頂いているのです。



酒でも呑みながら話を、という事で新宿で待ち合わせて居酒屋に行くことにした。

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キリン柄のリュックを目印に探す。


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居た!!


こうして初対面を果たす。


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仕事場が近い旦那のチューさんも合流して、初めて顔を合わせて酒を呑んだ。


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あんこさんはラジオ波での治療を行っており、手術後に抗癌剤をやり、現在はホルモン薬を服用しているとの事だった。
(話を聞いていてこの医院がとても良さそうだったが、私の家からは遠く、通院の事を考えるとなかなか難しく残念ながら候補からは外れてしまった)


抗癌剤が終了してから数ヶ月経過しているということで、地毛もなかなか伸びてきているとの事だった。
帽子を被っていると一見するとウィッグだとは気付きにくい。
お洒落なボブヘアーであった。

抗癌剤治療をするにあたっての最大の懸念事項である「脱毛」の事が、どうしても不安で気になってしまい色々と質問をしてしまった。

そしてあんこさんはこう言った。


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えっ。

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次の瞬間、あんこさんは私にヅラを手渡していた。


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人生初めてのフルウィッグはとても温かく(あんこさんが直前まで被っていたからだと後に気付く)、
また地毛が猫っ毛で癖っ毛の私にとっては直毛のツヤツヤで何だか別人になったようだった。

(悪くない…)

素直にそう思った。
これは意外とお洒落に乗り切ることが出来るんじゃないか?
鏡でウィッグを装着した自分を見てみる。
これ、結構イケてんじゃねーのか?
自信が出てきた。

病人ぽくなるのなんて絶対に嫌だし、ダサいのも勘弁だ。
同情されたりとかは一番最悪、でもたまには労ってくれよな、自分勝手な私はそう思っていた。

目の前で話すあんこさんを見ていると、治療を始めるにあたっての勇気が湧いてきた。
とても励まされたし、不安な気持ちがとても薄らいだ。


その後もビールと枝豆を摘まみながら、色々な事を話した。

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現在に至るまで、すらんさんとK一家、あんこさんチューさん夫妻とは仲良くさせて頂いており、その仲間と共に阿佐ヶ谷付近で乱痴気騒ぎを繰り広げている。


初回の抗癌剤投与まで二週間を切っていたある夜の事だった。
決して忘れることの出来ない、大切な出会いの夜だった。











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by majissukaaa | 2014-02-19 17:42 | Comments(10)
2014年 02月 15日

「おまえは馬鹿で死ぬんだよ」

「おまえは馬鹿で死ぬんだよ」


私の好きな爆笑問題の太田光と同じ事務所のお笑いコンビ「キリングセンス(解散)」の萩原正人は、余命半年の宣告を受けたが、当時日本では非常に珍しいアメリカでの肝臓、腎臓の同時移植手術を受けて見事に成功、現在も活動している。


B型肝炎のキャリアであった彼には、日本国内での肝臓移植は不可能とされ、ただ死を待つのみかと思われていた。

しかし、インターネットや様々な情報を頼りに、海外での同時移植手術の道があることを爆笑問題の太田光が見つけ出した。


調べれば、助かる可能性が無いわけではない。
数多くある情報の中から、助かる道を探し出せば、見つからないことはない。
見つけられなかったことで、知らないまま死んでいくなんて馬鹿げてる。


「おまえは病気で死ぬんじゃない、馬鹿で死ぬんだよ。
おいハギ、馬鹿で死ぬな!」


そんなエピソードをふいに思い出していた。





現在はインターネットの普及により、超情報化社会である。

お陰様で馬鹿で死ぬことは無いが、私は逆に情報の波に飲まれて苦悩していた。

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様々な乳癌患者さんやそのご家族の方のブログ、Twitter。
治療の方針や考え方も様々で、頭の中に溜まった情報が交錯し、自分での判断ができない状態に陥っていた。

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そして頭が完全に思考停止してしまった。

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自分の頭で考えることが難しくなってしまい、これは良くないと思ったので過度なネットでの情報収集はやめた。


体力面、精神面、費用面で見て、抗癌剤からの温存手術の方針でいきたいと割と早い段階から考えるようになった。

2週間後にはどうするか決断しないといけなかったが、私は多忙なオフィスレディーなので仕事が忙しく、またちょうど会社の研修に行かなくてはならない時期だったので癌患者ぶっている暇は少しもなかったのだ!



2012年2月下旬。

関東某所。
会社の研修で数日間ある施設に来ていた。

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普段の仕事とは違い、様々な研修カリキュラムをこなしてスキルアップに励んだ。

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数日間、どんどんスキルアップするのを実感しつつ

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まぁ本当は殆んど居眠りしていたんだけれども、何が嬉しいって、社外研修は絶対17時に終わることなのだ。

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普段仕事をしていると絶対残業はあるし、早くても帰れるのは18時だし、12時間以上会社に居るのも珍しくはないので、研修に行くのは実は密かな楽しみなのである。

早く終わってすることと言えば一つしかない。
もちろんビールを呑むことなので、友人の佐藤を呼び出すことにした。

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佐藤は学生時代の同級生で、数少ない私の大切な友達だ。

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私が失恋した時に呼び出しては、説教したり説教されたり、泣いたり笑ったりしながら、酒を呑む仲である。

乳癌が分かってからも、勿論シリアスな相談を繰り広げていた。

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待ち合わせをして、イイ感じの呑み屋でビールを摂取しながら、たくさんの事を語り合った。

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途中、私は泣いてしまい、それにつられて佐藤も少し泣いたりしており、周りから見たら完全に別れ話だと思われていたに違いない。

佐藤の中では、もっと良い治療方針の考えがあったのかも知れないけれど、「つじの思うようにやるのが一番だ」と言ってくれたので、その言葉が私の背中を押してくれた。

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私は、温存手術を目指す為に、抗癌剤をやることに決めたのであった。












さぁ、イラストのストックが完全に切れたぞ。つじ、頑張って更新しろよと思った方はポチッとして下さると有難いです!↓
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by majissukaaa | 2014-02-15 20:56 | Comments(3)
2014年 02月 11日

治療方針に悩む日々

検査を受けたクリニックは、入院設備などは無い各種検査や術後のケア専門のクリニックだったので、今後治療を行っていく病院に紹介状を書いてもらうことになった。


母親が数年前、乳癌の全摘出手術を行った病院を紹介してもらうことになった。

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まさか、またここに来ることになるとは…
しかも今度は自分が患者なんて…

「 な ん て 日 だ ! 」
そう叫びたくなった。

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かくして、
私は「治療方針の決定」という
重大な決断の岐路に立たされた。


乳癌の治療は、病気の進行具合にもよるし、
様々な民間療法や、切らない治療もあるけれど基本は「外科的手術」、つまり癌の部分を切除するのが一般的。

そんな外科的手術にも二通りある。
「全摘出手術」と「温存手術」である。

読んで字の通り、
「全摘出手術」とは、乳首は勿論、おっぱい全てを切り取る方法。
「温存手術」とは、おっぱいを残し、癌細胞だけを切除する方法。

それぞれにメリットとデメリットは存在し、リスクも異なる。


全摘出手術は、癌細胞の取り残しが殆ど無く、再発率が低いと言われている。
ただ、女性として乳房を失う事への精神的ショックは計り知れない。

温存手術は、乳房は残せるため精神的負担は少ない。
しかし、癌細胞の取り残しの可能性もあり、再発や転移の恐れがある。


ただでさえ究極の二択なのに、更に悪い条件が重なった。


私の癌の大きさは2.4センチ。
しかも乳首のすぐ下にあるらしい。
温存手術を行うには、癌の取り残しを防ぐ安全領域のために2センチほどの余裕が必要なのです。

癌の位置から周り2センチ…
逆ダイナマイトボディの私は貧乳が災いし、
その2センチが確保出来ないことが発覚した。

癌の場所がもっと内側だったら…!
もっと豊満な身体だったら…!

ギャーギャー喚いてもどうにもならないのだが、
兎に角、今の状態では私は「温存手術」を行うには条件からは外れているということなのである。


そこで考えられる方法として、「手術前の抗癌剤」という方法があるのだけれど(今は手術方法関係なく手術前の抗癌剤をやるところも結構あるらしいが)
これは、抗癌剤を投与することで温存手術を行う事が出来るぐらいまでに癌のサイズを小さくする方法のことだ。


>温存手術を行う事が出来るぐらいまでに癌のサイズを小さくする

とは書いたけれど、自分のガッツで小さくするものでは無いので
体質的に効かない人も居るらしい。
辛い思いをして抗癌剤をやったけれど、癌は小さくならなかったから全摘出手術になる、なんて場合もある。

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先ほど先生が言っていたように

QOL(生活の質)という意味では人それぞれに様々な考え方がある。

もう子育てもひと段落して子供も大きいし、時間をかけて身体に負担の大きい治療をするより、全摘出してしまった方がいい。
わたしの母親はそう考えて治療方針を決めた。
それが母親にとって「質の高い生活である」と判断したからだ。

じゃあ、私はどうか?
命のことを考えたら全摘出してしまった方が良いだろう、仕事も忙しい時期だからその方が復帰も早くできる。
しかし、左のおっぱいをバッサリ失った自分の姿を冷静に見ることができるか?彼氏にもフラれたばかりで、今後もう彼氏なんか出来ないんじゃないか?

温存手術は今のままじゃ出来ない。
抗癌剤が効かないかも知れない。
温存出来たとしても、再発、転移の可能性だってある。
じゃあやっぱり全摘出なのか?

自分にとって「質の高い生活」って一体何なんだよ。

このループ地獄へ突入である。



友達にも相談してみた。

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様々な意見があり、やはり生活に求める質って人それぞれに違うんだな、と痛感。
皆、私を思って真剣に意見をくれた。

何度も真剣な話し合いを重ねた。

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更に真剣な話し合いを重ねた。

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でも答えなんか簡単に出ねぇわけですよ、
だって自分でも何が良いのか、全く分からないのだから。


こうして暫く考えがループする日々を送ることになりました。

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by majissukaaa | 2014-02-11 15:57 | Comments(0)
2014年 02月 09日

君はマンモグラフィーをしたか

私の癌の診断は「針生検」で確定されました。

針生検とは…
局所麻酔をした胸に注射器のようなバネ状の器具を刺して採った細胞を調べるという方法のこと。

これにより、2012年2月10日の診断で「2.4センチ」の癌であることが分かりました。

針生検は、通常の検診で行うことは珍しいため一般的に乳癌の検診は「マンモグラフィー」というX線検査が行われます。


私も、このマンモグラフィーを2011年に一度、癌確定診断を受けた後に手術予定の病院での検査で一度、合計二度受けたのだけれど、これが大変なトラウマとなっていて、今思い出すだけでも貧血で倒れてしまいそうなレベル。


これから検診を受ける予定の方、怖がらせてしまったらごめんなさい。
でも、私の友達などは痛みもなく平気だと言っていたので、こんなケースもある、程度に読み流して貰えればと思います。


ちなみに、二度受けたマンモグラフィー検査は共に女性の技師さんでした。
いまは女性の技師さんが結構居るみたいです。
男性の技師さんに乳を潰されるのを想像すると泣きたくなるので、また検査する事があれば(定期的にやるのだろうけど)女性の技師さんをリクエストしようと思いました。



2011年の検査のこと。

上半身裸になり検査着に着替える。

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このような平らな板とガラスのような板の間に乳を挟んで検査します。

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この板は回転するようになっており、乳を縦、横のそれぞれに挟んで検査できるようになっています。
左右の乳を縦横2回、合計4回撮影します。

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これが…
大変な激痛です…

ペチャンコになるまで潰される訳なのですが、
ちょっと私の知り合いの人は想像して欲しい。


純真な、あどけない、第二次性徴の途上であるような…
一言で言えば中学2年生から一切成長していない少年のような身体の持ち主である私の薄い胸をどうやって潰すというのか。


かつて付き合っている人に「犯罪を犯しているようだ」と発言された逆ダイナマイトボディの私にとっては、マンモグラフィー検査は大変な苦痛で、思い出すだけで辛い。


さきほど、「私の友達などは痛みもなく平気だと言っていた」と書いたのはそういった理由で、一般の女性らしい身体の持ち主であればきっと痛みは少ないんだと思う。

ちなみに、乳房の全摘出をした母親も定期的にこの検査を受けているのだけれど、摘出した側も検査するんだそうで、その痛みは想像を絶するものがある。

このようにはならず

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こうなるわけで(胸の大きさに注目、盛ってますが)、当然ペチャンコ状態にする為の肉を集めるだけで一大事。

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女性技師さんも頑張ってくれるのだけれども、いかんせん私のペッソリボディー(造語)

痛みの後、
手足の血の気が引いていき、
目の前が真っ白になった。

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次の瞬間、私は上半身裸で病室にぶっ倒れていた。

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脇から滝のような汗を流し、顔は真っ青、手足は冷たい。
そして号泣。ゴミのような状態で車椅子で運ばれる。


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本来であれば左右の乳を縦横2回の合計4回撮影するところだが、1回目でこの有様である。
検査の精度は落ちるが、縦1回づつを何とか撮影して終わった。


ちなみに、2012年に受けた検査でも、同様にぶっ倒れた。

実に情けない。


今月、病院に検診に行くのだが、
手術後まだ一回もしていないマンモグラフィーもやるのかどうか、今から不安で仕方がない。

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どうでもいいけど、あの滝のような脇汗は一体なんだったんだろうか。





それでも、マンモグラフィーは受けましょう!
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by majissukaaa | 2014-02-09 21:15 | Comments(4)
2014年 02月 07日

このブログについて

こんばんは、つじです。

このブログについての説明を何も書いていないという初歩的なミスに気付いたので、今日は少しその部分について触れさせて頂きます。

簡単に自己紹介をします。

名前は「つじ」と言います。
下の名前は今のところありません。

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職業はしがないOLです。
年齢はプロフィール欄の文章から推察していただければと思います。
(先日、会社の人に「28歳位だと思っていた」と言われたのが自慢なので、以来その人の事を露骨に依怙贔屓しています)


趣味は飲酒です。ほぼビールしか呑みません。
好きな銘柄は黒ラベルとスーパードライ、好きな肴はセロリの漬物です。

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落語好きです。
休日は寄席に行くのが趣味です。
特に好きな噺家は柳家喬太郎や橘家文左衛門です。

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10年来(いや、もっと)のプロレス好きです。
メジャー、インディー、女子も好きです。
四角いジャングルで戦う全てのプロレスラーを尊敬しています。

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最近は、完全な食わず嫌いで昔から唯一観なかった団体であるDRAGON GATEの魅力に今更気付いた為、よく観戦しています。
華麗な蹴りと素晴らしい受け身のBBハルク選手を推しています。


音楽が好きです。ライブハウスに行くのが好きです。
NUMBER GIRLというバンドが私の青春の全てでした。
北海道のライジングサンロックフェスティバルの第一回目に行った事を今でも自慢げに語るあたり、もうBBAなんだと痛感します。

最近のインディーズシーンには疎いのですが、
大森靖子さんと、うみのては見続けていきたいアーティストです。

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ラジオ好きです。
JUNKは伊集院光、爆笑問題、山里亮太。
安住紳一郎アナウンサーの日曜天国、
久保ミツロウ&能町みね子、オードリーのANNが好きです。



以上、とっ散らかった趣味を持つ私ですが、
現在癌と戦っている方や、これから治療を始めるにあたって抗癌剤の副作用への恐怖、脱毛のことなど不安に思っている方。
全身の毛が抜けたらメイクはどうするの?
仕事を辞めなくてはならない?
そんな方々に、自分の経験をお伝えすることで少しでも不安が緩和されればと思ってブログを始めました。


イラスト(とは呼べないほどのうんこみたいな落書きだけれども)と共に治療期間を振り返ります。
OL生活と飲酒でてんてこ舞いのため、頻繁な更新は難しいかも知れませんが、ボチボチ描いていきます。

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大丈夫、簡単には死なないし、意外と普通に生活出来るもんです。
ビールも呑んでたし、ライブハウスで踊れたし、一年半ヅラだったけど案外バレなかった。



このブログが、不安と戦う癌患者の皆様とそのご家族の方、そして16年間近くて遠い場所にいるナタリーにいつか届くことを祈って。




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by majissukaaa | 2014-02-07 21:53 | はじめに | Comments(2)
2014年 02月 06日

母の横顔

癌の告知を受けても、
取り敢えずビールが呑めるのかどうかを気にしていた緊張感のない私なのですが、一緒に説明を聞きに行ってくれた母が、説明を聞き終わりクリニックの待ち合い室に戻って、ポツリと呟きました。

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そう。


実は、私の母親も数年前に左の乳癌を患い、全摘出手術をしている。
現在は五年間のホルモン剤治療が終盤に差し掛かっているところなのです。

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「いや〜、だってそりゃ親子なんだから似てる所もあるでしょ!う〜ん、やっぱり血が繋がってるんだね!」


というフォローなのか何なのか、我ながら意味不明の相槌を打ちながら、帰路についた。


せっかく会社を休んだので昼からビールが呑めるカフェに行こうと無理やり誘い、母親と向かう。

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途中、相変わらず阿呆な話をしつつも、その日は何だか母親の横顔をまともに見ることが出来なかったのを今でも思い出す。






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by majissukaaa | 2014-02-06 00:25 | Comments(0)
2014年 02月 05日

癌を告知された、その時つじは

クリニックにて告知を受けた時のこと。
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「癌」という言葉を浴びても、私は意外と冷静だった。


取り乱し具合は、何故だか前日の方が激しく、
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「癌ですよ」と言われても、
「あ、そうなんすか」とどこか他人事のように診察室で何故かニヤニヤしてしまう始末。

こんな時はどんな顔をすれば良かったのか。
どんな振る舞いをするのが点数が高かったのか今でも分からない。

いっそ世界の終わりのように、負のオーラを纏って落ち込み、言葉を発さないであるとか
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或いは、泣き崩れて叫ぶとか
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そのようになってしまう人の方が多いのかもしれないと思う。
当然だ。
「癌」という言葉は「死」に直結するイメージを持つ。
動揺して当然のことだ。


私が不思議と冷静だった理由。
それは単純に、「死」と「自分」がどうしても結びつかなかったからなのである。

自分には「死」は関係ないから、「癌」だとしてもまぁ平気だろう、くらいに、実にお気楽に考えてしまったのだ。
(おかげで治療期間も乗り越えることが出来たと思う)


そういった訳で、癌宣告された直後の私は、

こうでもなく
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まして、こうでもなく
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こんな感じだった。
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癌宣告の直後にした最初の質問は以下のとおりである。

私「あの…治療をするにあたって食事の制限とかありますか…?」

女医「と言いますと?」

私「お、お酒とか…」


そう、何を隠そう私は無類のビール好きなのである。




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by majissukaaa | 2014-02-05 22:05 | Comments(0)